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青の車体に魅せられて

4分の停車時間には浪漫がありました

山を下りた機関車、第2の人生~EF62-22 [関]~

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 ●ワルツを奏でる釜は東海道へ

 急勾配を有する信越本線の本務機として登場したEF62は、車扱い廃止と同時に貨物列車の運用が無くなると、大量の余剰が生まれました。
 これらの釜の次の活躍の場として選ばれたのが、東海道・山陽本線の荷物列車の牽引でした。
 それまでの客車列車ではSG(蒸気暖房)が必要であったことから、EF58の土壇場でした。しかし、後年の改造で客車に関してはEG(電気暖房)対応の車両が増えてきます。こうなれば、老朽化したEF58の唯一といっても良い利点が潰されたも同然です。この置き換えとして、EGを持つEF62が適役に選ばれたというわけです。

 ●所属は下関。特徴は電暖ジャンパの移設
 EF58の時は東海道本線の沿線各所に釜の所属が散らばっていましたが、EF62からは下関へ集約されました。
 異動したEF62は暫くの間、そのままの姿で活躍しますが、登場から少し経つとEG用のジャンパと誘導員手すりの移設が行われます。最初に改造されたのは15号機と、今回製作した22号機です。移設の理由は作業効率だったのでしょうか?もう少し調べてみます。
 その後、数年をかけて全車改造されていきますが、誘導員手すりが移設されたのは最初に改造された2両のみでした。

 簡単ではありますが下関に居たEF62について解説させていただきました。それでは加工に移ります。

 ①ステップを削る
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 今回のベースはKATOの前期形です。製品化されていませんのでNゲージから斬ります。
 46号機を製作した時と同様、手すりや配管、雨どいは再生してやり直しますので斬って接着した後にモールドを削り取ります。
 ピンバイスで穴を予めすべて開けておきます。
 そして特徴的なジャンパが移設されて姿を再現していきます。
 実車の写真と見比べながら、慎重に前面のステップを削ります。初めはニッパーでざっくりと欠き、その後は棒やすりを使って形と表面を整えます。
 窓下の手すりも取り付けてありますが、形が納得いかず、この時のものは後ほどやり直しています。

 ②ジャンパの取り付けと誘導員手すり
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 ステップを削り終わったら、今度はジャンパを実際に取り付けてみます。
 この形のものは製品化されていないようでしたので、スカートの部分から削り取ってきています。
 実車よりも少し大きいようで、他のパーツとのバランスが崩れてしまっていますがしょうがないですね。
 また、テールライトの内側に移設された誘導員手すりも仮ではありますが取り付けてみます。
 元の手すりの位置よりも、若干高く取り付けるのがポイントです。
 クリームと青の境目になるので、バランスを見た後は取り外してしまいます。

 ③パンタグラフの加工
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 TOMIXのパンタです。一番手前、アームの関節根元付近、碍子の左横付近なのですが、少し出っ張りがあるのが分かりますでしょうか。これは前期形の特徴で、避雷機から出た配管がこの出っ張りに接続しているのです。
 製品のもはさすがにここまで再現されていませんので、トレジャーの115系用前面ステップのパーツを加工して取り付けてみました。

 ④完成
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 塗料は46号機と同じく、クリームがGM、青がガイアです。
 窓下の手すりは銀色で高級感がありますね。ステップも写真を見る限り上面まで銀色に見えたのでそのように塗装しました。
 ホイッスルはカバーが無く、むき出しです。

 IMG_20180623_095523.jpeg
 2エンド側です。横軽時代の無線アンテナが屋上に残っています。これは全てに取り付けられたわけではなく、法則も無いようです。
 下関に行っても取り外されなかったのは不思議ですね。
 スカートは殆ど弄ってませんがエアホースは銀河のロストに変えています。コックの部分の色は資料が見つからなかったので適当です。
 ちなみに、誘導員手すりの移設に合わせてクリームの警戒帯の部分が狭くなっていたようです。
 ジャンパを境に左側と右側で青の面積に違いあるのが、この写真からだと分かるのではないでしょうか。

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 1エンド側を横から見てみます。
 インレタが傾いてるのがマイナスですね。今回の2番目の課題です。
 ナンバーは今回からトレジャーの機関車用にしてみました。殆どバラ文字なので転写は大変ですが、質感は最高ですね。
 
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 最後に46号機と並べてみました。46号機はヘッドマークステーを取り付けましたので、顔が締まりました。
 これにて前期形と後期形がそろった形ですね。それぞれの生涯においての最後の姿、運命が変われば形態も大きく変わりました。
 年内にもう1両ぐらいは作りたいですね。今はその気持ちに蓋をして、展示会に向けて次のネタの製作に取り掛かりますか♪

 ☆☆☆☆
 
 製作にあたり参考にした文献
 ・ネコパブリッシング 鉄道車輌ガイドvol.19 EF62
 ・イカロス出版 電気機関車EX vol.07
 ・想 ひ 出 は ぶ だ う 色
 ・EF62の形態 - 庶茂内模型鉄道
 ・鉄道車両と旅客機画像のページ

 トップ画像の撮影
 ほつ太朗氏:亀屋にて
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  1. 2018/07/03(火) 22:50:30|
  2. Bトレ・国鉄/JR
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温泉旅行と美味しいもの食べながら生きてます。Bトレサークル、GRAND CHARIOT所属。

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