大変遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
今年は国鉄型とOERを作るつもりです。技術が上がるよう頑張りますので何卒よろしくお願いいたします。
前回の
続き
●完結編
車体への加工が終わりましたので塗装しました。細部への色入れと、パーツごとに切り出したガラスをはめ込み完成です。
それでは車両ごとに見ていきましょう。
まず、今回の編成です。
←三条
1907 1983
1908 1929 1919 1982 1920 淀屋橋→
凡例 太字…元1810系(編入車) 下線…TVカー
ここで、一回目の記事にも書いた1900系の各形式についても再掲します。
1900 Mc車(運転台・モーター付先頭車)
1950 Tc/T車(運転台付先頭車/中間車)
1980 M車(モーター付中間車)←このグループは新製車のみ
特急15分ヘッドでの運転に伴う編成数増加のため、後継である3000系がデビューしました。
そのあおりを受けて編成に余裕の生まれた1900系を組み合わせて、初の7連による運転が開始されました。
今回の編成のポイントはそんな7連であること、テレビカーが3両組み込まれていること、そして全車電動車というところです。
編成を選定する上で最後に上げた全電動車というのが個人的にピンと来たところで、7基上げたパンタで走らせたら絶対にかっこいい!と思い製作することにしました。結果的に全車パイピングのおかげで自分の首を絞めることになりましたが…苦笑
●1907/1908

元1810系から編入改造された制御電動車です。
番号が奇数なのが京都・三条方で偶数が大阪・淀屋橋方です。
外見としては淀屋橋方にはジャンパがうねうね生えており、大き目の箱が付いているのが特徴です。
おでこに付いた前照灯はもともと砲弾型のものが取り付けられていましたが、1971年から今回製作したような2灯タイプに交換されました。ただ、一般車に格下げされるまで原型の砲弾型を保ったままの車両もいました。これはメンバーのほつ太朗氏がそのタイプのものを製作しています。
運転席側の窓はアルミサッシになっています。これも登場時は木枠、格下げ後はHゴムになっているため、1900系を模型で楽しむ上でのポイントの一つですね。ワイパーはシングルタイプです。

屋根上です。正直、配管含めてベンチレータの位置等もまったく自信ありません笑
1907号車はTVカーで、ランボートの直後にベンチレーターがあるのが確認できたので、このような屋根にしています。
一方、1908号車はランボートが長いので、ベンチレーターが中央に配置されたものがあるようにしています。
なぜこのような配置にしたのかと言いますと…、余談といいますか、私の仮説の話です
編入車はもともと枕木方向にもランボートがあるのが特徴でした。これはほかの1800系などにも見られたものです。ですが、列車無線アンテナの取り付けが要因?でこれは撤去されています。
レイルの京阪ロマンスカー史上に、1907号車の俯瞰写真があります。これは列車無線アンテナ取り付け前なのですが、ベンチレーターの位置が前述したようになっているのです。何が言いたいのかといいますと、列車無線アンテナ取り付け時に、ベンチレーターの位置を弄ったりしたわけではなさそうなんですね(弄る意味も分かりません)。かといって、2種類あるのもよく意味分かりません。
ですから、TVカーの有無でこの2種類に分かれたのではないかと考えたのです。
但し、元両運転台の1905号車に関してはこの法則から外れ、1908号車のようにTV無の屋根のタイプになってしまします。
1906号車の屋根は確認できていないので、これも憶測の範疇ではありますが、1906号車も1905号車と同じタイプでしょう。
これら2両は両運転台なだけに、特殊なのではと結論付けました。ちょっと都合の良い解釈かもしれません。
このあたりの資料であったり、詳細な情報を知っている方がいらっしゃればぜひお話を伺いたいです。
●1919/1929/1928

こちらは1900系の中でも新製組の制御電動車です。
編入組と同じく、番号が奇数なのが京都方、偶数が大阪方です。
こちらもジャンパに関しては大阪方の1928に特徴が見られます。
ちなみに編入組と新製車で正面貫通扉のドアノブ付近に違いがあり、再現してみたんですがよく分かりませんね笑
特徴的なバンパーはミラーフィニッシュを貼り付けて表現しました。ワイパーはダブルタイプです。

屋根は3両とも同じです。配管は既に間違いを見つけていますが、頑張ったので許してください汗
●1982/1983

新製車の電動中間車です。
大阪方に回送運転台を設けているのが特徴です。全部で6両製造されましたが、後に2両が電装解除されて1950形に編入されています。
付随中間車の1950形はオールクロスシートのため、妻板の窓が天地方向に狭いのが特徴ですが、この形式は妻側がロングシートになっているため通常のサイズとなっています。なおオールクロスシートなのは1950形のみです。
回送運転台はプラ板にて製作しています。切り出すだけでなく、切り口を少し斜めに削って実車に近づけています。
●見所
①伝統のテレビカー
②保護棒

やはり京阪の伝統あるサービスといえばテレビカーです。
今回このロゴを客車男氏に製作していただきました!末期のころに見られた銀文字は製品化されているのですが、オレンジ文字のインレタは製品化されていません。やはりステッカーでは味気ないですからね…。
そしてこの頃の京阪に多く見られた保護棒の存在。取り付けがシビアで全ての部分においてうまくいったわけではないのですが、少しでも綺麗に見えるよう、騙し騙しで何とか形になりました。
③ヒューズボックスへ上がる配管

私が今回、一番気を使った部分です。
横から見たときに配管が立ち上がっていく姿というのは、実車も美しいですし、何よりそれを模型で再現したい部分でもありました。
パイピングが綺麗なモデラーさんの作品を幾つか生で見る機会が過去にあり、自分自身もそんな風に仕上げてみたいと、常日頃から思っていました。
私は足元にも及びませんが、まずはこの部分だけでも納得いけるようにと気合を入れて製作しました。
個人的には気に入っています。
④前と前(JTBキャンブックス「京阪電車」より引用)

いわゆる連結面です。とくにこの形式に関しては異系列はまず有り得ないのに、明らかに見た目の違うもの同士が繋がっているのはとても愉快です。
この角度からだと、私が編入組で再現したかった一段下がる雨どいも効果的なことが分かります。
反対のホームから見てるとこんな風景だったのでしょうね。
●結び
2017年時点での私の技術をすべてぶつけた作品です。これ以上綺麗に作るのはたぶん無理でした笑
いつものことですが、反省点はあります。それを次の作品では改善していけるよう仕上げていこうと思います。
☆☆☆☆
製作にあたり参考にした文献
・レイル 京阪ロマンスカー史上/下
・鉄道ピクトリアル京阪特集各号
・JTBキャンブックス 京阪特急/京阪電車
・さようなら、ありがとう 1900系(絵葉書)
・
倶楽部2600
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- 2018/01/24(水) 11:48:52|
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