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青の車体に魅せられて

4分の停車時間には浪漫がありました

淀屋橋乗り入れに想いをのせて~京阪1900系特急車の製作①~

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 ●2つの顔を持つ特急車
 1963年に京阪念願の淀屋橋乗り入れが開始しました。この時に華々しくデビューしたのが1900系です。
 スーパーカーこと2000系から始まる大きな2灯ヘッドライトを装備し、標識灯の下には輝くバンパーを備える新製車と、先代の特急車1810系を編入した2グループを持ちます。
 1972年に後輩となる3000系に全車置き換えられるまで京阪特急の顔として駆け抜けました。
 置き換え後は3扉に格下げされ、2008年の中之島線開業前夜まで通勤車として活躍しました。
 今回はそんな1900系を、スル関限定で発売されてから10年以上の時を経て(笑)恐らく一番輝いてた1971年頃の姿を再現していきます。

 ●製作にあたり
 突然ですが、サークルメンバーのほつ太朗氏と共作で京阪600Vワールドを展開していくことにしました。
 やはりメインとなる特急車を仕上げたいということで、今回は1900系を選択。お互いの資料を集め、いろいろ考察しながら模型にしていきました。
 何分、50年ほど前の車両になりますので、正確な資料が見つからずに憶測で製作した部分も多いです。何かご存知の方がいらっしゃればご指摘いただけると幸いです。
 共作と言いつつ、ほつ太朗氏より遅い完成となりますが、そこは触れないでください(滝汗)
 氏の読んでいて楽しいブログはコチラからどうぞ♪
 記事の内容として被る部分も出てきますがなるべく違う角度で書いたつもりです。
 また、珍しく製作記ということでどれくらい続くか分かりませんが宜しくお願いいたします。
 
 
 ●1900系各形式
 ここで1900系の大まかな形式について触れておきます。
 
 1900 Mc車(運転台・モーター付先頭車)
 1950 Tc/T車(運転台付先頭車/中間車)
 1980 M車(モーター付中間車)←このグループは新製車のみ

 複雑怪奇な車両に思われてますが、実は形式自体は3形式しかありません。…むしろ編入組も新製車も後年改造車もごちゃ混ぜだからこそ頭を悩ませるのかもしれませんが笑

 ●工作開始
 今回は製作の模様を写真で伝えていきます。元々メンバー内に進捗状況を見せる程度に撮ったものなので、とても拙いものですが…。

 ①大阪寄り妻板の製作
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 4枚の妻板のうち、製品は一番左のものです。
 恐らくほかの形式もそうなのではないのかと思うのですが、京阪では貫通扉が開く方向は向き合った車両同士でそろえられるようになっています。
 二段窓の方は当然開閉するような機構があるため、開いた貫通扉が入る戸袋はありません。一方反対の大きな窓は戸袋があります。
 これらは繋いだ時に向き合わないといけませんが、Bトレでは戸袋が右側にあるもの、つまり京都方の妻板しか製品化されていません。
 なので妻板をニコイチにします。左側にある二段窓のモールドを切り取り、もう一つ用意した妻板にそのモールドをはめ込みます。それが右側残り3枚の妻板です。はめ込んだ様子が分かるのではないでしょうか。
 また、戸袋部分については編入車はアルミサッシ、新製車はHゴム窓と違いがありますので、予めガラスが入るように大きさを調整しておきます。
 
 ②前面ガラスのくりぬき
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 Bトレの前面ガラスは転地方向が狭いと思われます。加えて今回は1971年頃という年代を絞った仕様にします。
 この時の特徴として、貫通幌に成田リコ式(成田式)が使われていたという点が一つ上げられます。
 YMプロジェクトさまがこの幌を製品化してまして、早速使おうと思ったのですが…。
 Bトレに付属している幌を取り付けるための穴が大きすぎて、幌を付けても隠れないのです。
 解決策はこの穴を埋めること。そして同時にガラス部分も瞬着により白化してしまうということで、思い切ってガラスを鉄コレやボナのものから移植してくることにしました。コストは嵩みますが、結果的にかっこよくなりますし、塗装時も楽になるのでメリットはあります。
 
 ③戸袋窓の位置の変更と方向幕埋め
 
 Bトレは末期の1919Fをモデルにしています。つまり3扉改造後の姿のため、2扉時代ではどうしても戸袋窓の位置関係におかしな部分が生じます。また、貫通扉の項でも少しふれましたが編入組はアルミサッシ(金属押さえ?)で新製車はHゴムのため、このことも考慮しなければいけません。Hゴム窓は他の客窓より転地方向が低いのですが、アルミサッシは他と同じ高さになります。
 この時に方向幕を貼るための窪みを埋めてしまいます。加えて後程貼り直す雨どいも削っておきます。

 ④ボディの一体化
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 もはや一体化工事ですら我が家では標準になりつつありますが、今回これを施工した理由は以下の通りです。

 ・編入組の顔が似ていないため、前面の雨どいの位置を約1mm下に移設するため
 ・編入組の前面の屋根周りのおでこの丸みを出すため
 ・妻板の手すり(雨どい)を張替えるため
 
 Bトレの顔を眺めていてあまり似てないという話をしていた時に、雨どいの位置が高すぎることが分かりました。
 実車は側面の雨どいから前面まで繋がっています。但し、同じ高さで続くのではなく、乗務員扉付近で緩やかに少し下がる構造をしています。この辺りは鉄コレでしっかりと再現しています。
 Bトレでは金型の構造上、この部分の再現が無理だったのでしょうね。雨どいの高さに変化がないのです。
 それが原因で、顔が似ていないのでした。
 これを再現するにはボディを一体にするしかありません(笑)
 同時に屋根部分のおでこに丸みが少ないので、ハンドメイドで削ってなるべく実車に近づけます。
 妻板の手すりについてですが、これもBトレの宿命なんですね。側面と妻板のパーツをかみ合わせる部分に手すりが来るのです。
 ですからこの部分も瞬着で埋めてツライチにしてしまいます。
 写真は編入組の先頭車です。元のモールドはロストやエッチングに変えてしまうためすべて削り取っています。
 前面の渡り板も残っていますが、後ほど撤去しました。
 ここまで一切触れていませんでしたが、屋根も製品のでは解釈が納得できないのと、配管が違うような気がするのですべて削り取ります。

 本日はここまで。次回に続く。
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  1. 2017/11/08(水) 09:41:56|
  2. Bトレ・私鉄
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

Re: 凄い拘りですね

> tkinfoさま

こんばんは。返信が遅くなってしまい申し訳ありません。

妻板はBトレにおいても省略されてしまいがちな部分でありましたので、なんとか状態の分かる写真を探して法則を考えました。
1900系はその特殊な登場経緯と改造から、2600系以上に大変なことになりますね。でもそんな手間のかかる子達だからこそ再現してあげたい気持ちが強くなるのかもしれません。
tkinfoさまが製作した往年の1900系、個人的にはとても見てみたいです。
ご期待に沿えるよう、邁進してまいります。
  1. 2017/11/28(火) 23:13:23 |
  2. URL |
  3. たくっち #-
  4. [ 編集 ]

凄い拘りですね

こんばんは。確かに妻面窓は修正が必要ですね。不覚にも気付いておりませんでした。資料類は一切今手元にありませんので何とも言えませんが、1900系は拘り出すと2600系以上に大変なことになりますよね。自分も往年の1900系の再現の野望をかつて抱きながら、その膨大な改造工程に絶望して後回しにしてそれっきりです。ご作品期待させて頂いております。
  1. 2017/11/25(土) 12:15:30 |
  2. URL |
  3. tkinfo #E5HSZ.JY
  4. [ 編集 ]

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温泉旅行と美味しいもの食べながら生きてます。Bトレサークル、GRAND CHARIOT所属。

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